第319号
「勤務時間外はメールしません」
2月27日の日本経済新聞の朝刊に
こんな記事がありました。
「つながらない権利」だそうです。
確かに、「急ぎませんから」とか
「返信不要」とあっても
ついついメールを読んで、
「受け取りました」みたいな、返信
してしまいます。
自分の意思で勤務時間外に
働くのはよいけれど、前触れなしに
メールが来るのは、
個人事業主の私であっても
やっぱりストレスです。
だから、暗黙のルールとかではなく
この権利、ちゃんと社内で規定化
してくれたほうがいいなぁって、
自分が社員だったら、って思うと
そう感じます。
明確にしておかないと、
当然ながら、労働時間かどうかが問われる
ようになるでしょうし、事前に決めて
社内外に周知すれば、
ひとまず安心です。
今後、在宅ワーカーが増えたり
インターネット環境があれば、
どこでもオフィスになる今の状況では、
公私の線引きが難しくなることは想像できます。
どこかで線引きしないと、ずっと仕事の
待機状態になってしまいます。
海外ではつながらない権利の法令の導入が
広がっているといいます。
つまりは、個が確立されていると思う欧米でも
オンとオフの切りかえが難しい、
ということなのでしょう。
明日朝、直行で客先でプレゼンするというような場合、
上司は親心から、夜、「明日はたのむぞ」
というメールを入れたとしたら、
部下からすると、一気に緊張モードになって、
気が滅入ってしまうかもしれません。
これをパワハラだ、と言われることだって
あり得ることです。
”人と人は違う”
ということを知ることが大事です。
メールを入れるだけならいいだろう、
別に返信は休日明けでいいって書いてるし。
それは、あなたの価値観です。
メールの受信があるだけで
厭な感じになる人もいる、ってことを
知っておかないと。
開業した当時、土日、携帯電話の電源を
オフにしていると、ものすごい勢いで、
週明け、懇意の営業マンに怒られたものです。
私はやっていませんが、
LINEグループなんていうのは
気軽なだけに、いったん苦痛に感じたら
大変なんだろうな~って思います。
まず想像してみることも大切です。
どこでも働ける
どこでも繋がる環境に変わったら、
人と人のコミュニケーション方法も
変わってあたりまえでしょう。
固定電話しかなかったときと
同じ仕事のやり方では、疲弊してしまいます。
働き方改革はまさに
”働き方を変えよう”ということです。
長時間労働の削減は
副産物でしかありません。
勤務時間外はメールしません。
と決めるためには
“どういう働き方”をすればよいのかを
まず考えなければなりません。
先に規定をすると
結局、勤務時間中
メールの対応に追われ、本来の業務が
できませんでした。
→ 勤務時間外はメールしません というのは失敗しました。
と、なってしまいます。
だから、まず
どういう働き方に変えるのか?
これは社員が自分達で考えて、
変えることになります。
会社や上司が決めたら、
それは働き方を変えさせられた、
という、受け止められ方を
されてしまいます。
価値観を変えなければ、
働き方は変わりません。
変われるのは、自分だけです。
働き方は当事者が変えようと思って
変えなければ根付きません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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