第295号
今日はお客様から
「問題のある社員に研修を受けさせたいんですが、何がいいでしょうか?」
というご相談をいただき、
ちょっと研修の目的と
コンサルティングの目的の違いを
考えてみました。
普段は仕組みを作る
コンサルタント業務が多いのですが、
その仕組みを運用する段階で
研修も担当することも増えてきました。
正直なところ、単発の研修の場合は
ゴール設定が難しいと思うのですが、
仕組みを正しく理解してもらい、
実践につなげるためには、
研修も必要です。
私なりに区別している、研修とコンサルタントの違いは
研修講師やセミナー講師 : 「ちゃんと伝えること」
コンサルタント : 「成果を出すこと」
研修では”やってみる”ところまでで、
そのさきの”実践、定着”というのは、
コンサルティングの領域と言えます。
当然ながら、実践しないと成果は出ません。
研修では、いわゆる業績につながるような
成果はでません。
研修後、自分達で実践できるような
課題を研修講師が与えて、3カ月後に
フォロー研修するような仕組みを設定していると、
研修以上、コンサルティング未満の
成果を出すことが可能になります。
実際に制度が始まると、
評価制度と賃金制度に分けて考えると、
評価制度のほうが奥が深いのですが、
制度を作って社員説明する段階では、
作り手側が気にするものに
賃金制度の説明があります。
処遇の話なので、
うまく伝わるにはどうしたらいいのか?
と悩みます。
自分の賞与、昇給は
どれくらい上がるのか、下がるのか、
そこに社員は興味があるだろうから、
ちゃんと説明しないと、と思うのです。
私が100人以上の規模の会社で、
複数の事業所があるような場合に
実践している方法は
研修のときのゴール設定と似ています。
①社員説明会を何回行うかを決めます
②いつまでに行うかを決めます
③説明することで内容と理解度は
どの程度を目指すのか(何%くらい?)
結局、一度実際にやってみないとわからないと思うので、
実際には、社員説明会での理解度は30~40%程度。
60%理解してくれたら十分だと思っています。
理解というより安心してくれることを目指します。
新しい人事制度を
「やってみよう」と思ってくれればOKです。
賃金制度という ”仕組み” は、できているので
あとはその仕組みに乗せて、
やってみる→わかる→できる、という習慣化
につなげていきます。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。