第292号
今日の日本経済新聞朝刊の一面の
春秋というコラムでこんな話題を取り上げていました。
「日本の人口は約1億3千万人だが、このうち何人以上の意見なら世論と言えますか」
平均値は4342万人。
しかし結果は見事にバラバラで
グラフに山が全くなかったそうです。
・ 回答者の11%が1億人以上
・ 8%が5千人未満
1人と答えた人もいたそうです。
そもそもこの調査は、私たちがよく口にする
「みんながそう言っている」
この、みんなとは何なのか。
という問題意識からだそうです。
世論=みんなそう言っている とするなら、
みんなってそもそも何人くらいの意見?
ということから調べてみたのかなって思います。
でもそんなことは、わざわざ調べなくても
皆知っています。
同じ言葉でも受け取り方は千差万別
千差万別:種々様々のちがいがあること。
多くの差異があること。
~精選版日本国語大辞典より~
こんな言葉があることからもわかるように、
違いがあって当たり前ということは
よく知られたことです。
知っていることと、出来ていることとは違います。
会社の数字をひとケタ読み間違う人は
そんなにいないでしょうが、
人の言葉が誤解を生むことは
日常的に起こり得ることです。
評価制度で一番難しいのは、
評価項目を選ぶことよりも、
その項目の定義です。
組織の型としては、
フラット型やピラミッド型など
いろいろありますが、
共通して言えることは、
「日本の人口は約1億3千万人だが、
このうち何人以上の意見なら世論と言えますか」
これに対して、経営者側と働く側が
共通の答え[定義]を持つことです。
できれば私は、
ルールとして経営側が示すのではなく、
お互いの理想を持ち寄り、
共感する部分を定義としていきたいと考えます。
おしゃべりばかりで仕事の手が進まない人に
毎回注意するようなことはしたくないなぁと、
会社を引き継いだ後継社長が言ったことがあります。
先代がワンマンだっただけに、その気持ちわかる気がします。
言わないとダメなのか。っていう気持ちです。
でも、おしゃべりはやめて集中してほしい、と
後継社長は思っています。
こんなときどうするかというと、
幹部社員と社長で、
働き方の言葉を定義して、周知します。
働くことの目的、価値観です。
これをやってほしい
これはやらないでください
言語化して、これで評価することへの
社員の同意を得ます。
昨日のブログで書いたように
言いたいことを言い合える
コミュニケーションは大事です。
共通認識を持って
ベクトルを合わせることで
チームになる、とお伝えしました。
その前提となる
・ 合わせる基となる考え方
・ ベクトルを合わせて進む方向
これを定義して言語化することで、
組織が機能します。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。