第282号
「70歳以上まで働く」3割
と、日本経済新聞第一面にこの文字が載った21日の朝刊。
そんなに働きたいと思っている人がいるのか~と
思いましたが、よく読むと、やむにやまれず働く
という選択肢をとる人が多いというのが、
本当のところのようです。
60歳代に限ると、
何歳まで働くつもりかの平均は
69.2歳に上がり(全年代の平均は66.2歳)
70歳以上まで働く意欲のある人は
45%を占めました。
年収別では、
低いほど70歳以上まで働く意欲のある人が多い傾向です。
収入に不安があるほど
長く働く必要性を感じるとみられます。
老後に不安があるから、
働かざるを得ないということですね。
テレビを見れば、
ビートたけしさんもタモリさんも
70歳を超えていますが、第一線です。
そう考えると70歳以上まで働く
というのも、もう普通のことのようです。
一律に定年再雇用となって、
賃金が下がるという今の賃金の仕組みは、
時代とズレが出てきているとも言えます。
多様性の時代とか、働き方改革と言われていますが、
高齢者はカヤの外?でしょうか。
人はそれぞれ違うのです。
そうわかっていても、
ついついパート、再雇用者、
という ” ひとくくり ” で考えがちです。
でもそれぞれ考え方も違いますし、
おかれている状況も環境も違います。
新入社員の定着率を上げたいという相談をいただくと
この会社に自分がいる意味があるのか?
存在意義がちゃんとあるのか?
という問いの答えをちゃんと持って、
気づかせてあげることをしなければならない、
とお話します。
そのひとつの答えが、評価制度で示す
将来像であったりします。
高齢者も同様です。
この会社に自分がいる意味があるのか?
これに対して答えをもてるように、
引きだしてあげないといけないのではないか
と考えます。
なぜなら、そこを疎かにしてしまうと、
モチベーションが下がってしまうからです。
いずれ定年延長、再雇用年齢が
70歳に延びることを考えると、
無視はできないと思います。
もっとも、
『ゴール前 延びる定年 老い越せない』
『人生の 余暇はいつくる 再雇用』
https://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/
第32回『第一生命サラリーマン川柳コンクール』優秀100句より
これが高齢者の本音だとすると、
なかなかに “ 生活のため ” 以外の
働く理由を見出すのは
簡単ではないです。
それでも、
取り組まないわけにはいきません。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。