第270号
人事制度を導入した会社からメールで
「ダメです、うちの社員は全然成長しません」
と伝えてこられました。
落胆というか、怒りというか、
気持ちはわかりますが、まだ導入して
半年たっていません。
評価制度を作るには、
結構頭を悩ましながら評価項目を作ります。
当然、その時経営者は
「これができるようになってくれたらいいなぁ」と
思いながら作っていくので、評価制度が出来あがった
ときには、これで言語化したから後は社員がやるだけ。
って思ってしまうのです。
人と人は違います。
作成者がどんなに大変な思いをして作ろうと、
簡単に作ろうと、
それと社員の理解力は別物です。
どんなに解りやすく書いた項目でも、
すぐに実行できるわけではありません。
解っている=行動できる ではないのです。
人が動き出すには時間が必要です。
そしてその動き出すタイミングは
それぞれ違います、
でも、どうしても自分の歩調に
合わせたいと思ってしまう経営者が多いのです。
でも経営者にその自覚はありません。
それをやれば、成長できるのに、
どうしてやらないんだと思っているだけ
という感覚です。
このどうしてやらないんだ、というのが
コントロールしようとしている、
ものの正体です。
いやいやちょっと待ってください。
そのスピードをゆるめてください。
ここは歩み寄りが大事です。
社長はスピードを緩める。
社員さんはスピードを上げる。
どうしたらお互いのスピードは合うでしょう。
目指す目標を明確に決めて共有することです。
ポイントは、
明確=具体的に
適切な設定=この期間(時間軸)で、できそうなレベルかどうか
ここを決めることです。
とくに
「うまくいきそうな、あるいは、できそうな目標設定」
これがポイントです。
目標を設定して、現状確認する。
これをするから、成長度合を
測れるというものです。
そして、この ”目標” というのは、
その先に会社が目指す ”目的” があります。
これが決まっていないとブレてしまいます。
つまり
自分の上(上司)が目標を決めていなかったら
うまくいかないということです。
よって、目標の先の目的を突き詰めて
いった先にあるビジョンが決まっていないと
始まらない
ということでもあります。
部下の成長、ちゃんと見れているでしょうか。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。