第258号
経営者として、ひとりで決断して
仕事をガンガン進めていく
イメージのある社長でも、
評価というところでは、
決断が難しいというか、
少々勝手が違うようです。
決めることは決められるのです。
ただ、それでいいのか?
それで合っているかどうかの
判断基準はどうするのか?
この点を悩まれるようです。
私がご提案して作成する仕組みは、
評価の決定は、評価決定会議で
参加者で最終決定するというものです。
参加者みんなで決定するというところを
社長から評価いただくことが多いです。
うちの会社でできるかなぁ?
決められるかなぁという不安の声
評価を決定できる上司になってくれると
成長できるチャンスだね という期待の声
最初は、こんなふうに社長は思うことが多いようです。
でも、そもそも社員は
社長が1人で決めてきた結果について
少なからず不満と疑問を持っているのです。
もちろん、決定者が社長から上司に
変わっても同様です。
そもそも、1人の人に
決められてしまうということに
後から、評価の説明もされていない
ことも相まって、不信と不安があります。
社員説明会で最終評価は
みんなで決めますというと
まず、それについて質問が出ることは
ありません。
みんなで決める=公平と感じのでしょう。
では、みんなで決めるというのは、
具体的にどういう方法でしょうか。
評価決定会議で
みんなで意見を出し合った結果、
意見がまとまらないときは、
オブザーバーとして参加している
これまで評価を決定していたのが
社長なら社長が決めるという方法です。
プロセスはみんなで話し合う
最終決定は意見が分かれたときは社長が決定
というものです。
評価決定会議のポイントは
評価を決定するまでの工程において
複数の人が決定に参加している
ということが大事です。
みんなで話をしながら
ほんとにそれでいいのか
他の人とのレベルはあっているか
それは目指すゴールに対して
どの程度の成果を出していえるのか
これらを自由に意見を出し合う
あるいは
考えること
に意味があります。
その話の行き着く先に意見がまとまれば
それでよいですし、
どうにも意見が集約されないときは
社長が
「自分はこれまでこういう基準で決めてきましたよ」
という意見のもとに決定
すればよいと思っています。
それなら結局、社長が1人で決めるのと変わらない。
という意見もあるかと思いますが、
会議のメンバーが評価決定に関わり
意見を出し合ったその先にある答えを
社長が決めるのであるなら、
それは、1人で決めるということと
同じではないと考えます。
もちろん、あらかじめ、
みんなで決めるということは、
みんなで意見を出し合うけれども、
最後に意見がわれたときは
社長が責任をもって決定する
ということを、共通認識として
もっていることが前提です。
評価決定会議の進め方は
いわゆる ”価値観を共有する” ための
議論の場ということでもあります。
ですから、評価を決定したあとは
自分の意見は違うとか
周りが勝手に決めた
などという、後から混乱を招く
ような意見は出ないように
しなければなりません。
そのためにも、どれくらい評価決定会議で
意見をし尽くしたかが重要ということです。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。