第158号
日経新聞のスポーツ欄に記者の署名入りの
「逆風順風」というコラムがあります。
今日のテーマは“無心になる難しさ” でした。
8月連日ホームランを放つ日本ハムの清宮選手の
「どんなコースだったのか覚えていないんです。無心でした」という言葉から、
無心になる難しさ
これは選手である以上、ついてまわることであり、そして
選手とは無心と有心の間をいったりきたりしながら
大きくなっていくのだろう
という記者の意見で結ばれています。
サッカーの遠藤保仁選手は、
ペナルティーキックを蹴る瞬間だけは
無心になると言います。
何も考えずに、ゴールキーパーの
動きだけに集中して、
ボールもほとんど見ないそうです。
そういう意味では、
無心というよりも100%集中している状態
だと言っています。
スポーツも、あるいは武道も
詳しくない私の私見ですが、
無心になって集中して、
つまりは、
力を抜くことが良い結果を生むということなのかな?
と思うのです。
「逆風順風」のコラムの中で紹介している選手の言葉に
「インパクトを強くといった、意識があるうちは駄目で、力を抜くとバットが出やすくなる。要は余計なことを考えず、一投一打に臨むこと。
というのがありました。
力を抜くというと、私は、この方を思い出します。
私が所属する
一般社団法人日本キャッシュフローコーチ協会
のコミュニティアドバイザーの坂本春之さんです。
坂本さんは、
中国拳法の2012年世界大会トリプルメダリスト
(個人総合、形意拳、八卦掌)です。
坂本さんは、
身体の力を抜くことで、自然に
「課題が整理され」
そして「課題に取り組むエネルギー」
も湧いてきます。
と言います。
評価制度で初めて部下指導する上司の方に、
上司役の調子はいかがですか?とたずねると、
出てくる、出てくる失敗談。
どうしても相手の顔が見れない。
うなづくときに相手に近すぎた。
ついつい、アドバイスと称して
長々熱弁奮ってしまった。
結局、最後は、
「まぁとにかくがんばってな!」
としか言えなかった。
部下から終わり際に
「この時間は何だったんでしょう」
と言われてしまいました。とか。
みなさん、非常に貴重な経験をしておられます。
いわゆる “ やらかしている ” わけですが、
ここを通らないと見えてこないことがあります。
“自分のスタイル”です。
何を伝えるのが自分の役割なのか
会社から言われていても、
面談することでようやくやるべきことが
わかってきます。
ちなみに
役割のひとつは
“部下の成長を支援すること”
です。
それがわかると、上司のみなさんは
” 型を知りたい ” と思います。
型がわかれば伝えられる。
確かに、ないよりはあったほうがいいですが
同じレシピで料理しても、
味は同じにはならないように、
型を知って、こだわりすぎると
肩に力が入るだけだ、ということは
覚えておいていただきたいです。
型については以前ブログでも何度かお伝えしてきました。
GROWモデルとは、
ステップ1
現状の把握-明確にするために状況を詳しく聞き取る
ステップ2
目標を明確化する 望ましい状態
ステップ3
現状と目標の間のギャップを明確にする
ステップ4
選択肢の模索 アイデアの発見
ステップ5
行動の決定(例 明日から何をするか)
最初はこの型を意識しながら、
脱線しないように話を進めるので良いと思います。
そうしているうちに、” 型を超える日 ” がきます。
型を意識しないで話せる日のことです。
そのためには、質よりまずは量をこなすことです。
型は大事だけれど、
それに拘らず
いつか型をすてて(無意識で)面談できるように
やり続けましょう。
一人でがんばるのは大変なので、
私は上司のみなさんに集まってもらう会議を
月1回開くことを提案しています。
主たるテーマは部下の優れた行動の共有化ですが、
上司としての対応の成功例も共有してもらっています。
失敗談から気づいたことも、前向きな意見であれば
発表してもらいます。
ここから、自分だけじゃないんだ。と感じてもらえば
開く意味があると思っています。
” 自分だけじゃないんだ ”
これもまた、力を抜くポイントです。
ぜひ、面談続けてくださいね。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。