働き方改革と評価制度の設計

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗です

第053号

働き方改革法案も大詰めにきています。
衆議院を通過する少し前の5.28のブログ、
働き方改革を自社で成功させるカギという
テーマで取り上げました。
https://suzukey-stone.com/2018/05/28/045/

そこで伝えたかったことは、
すぐルールを作ろうというところから
入ろうとするけれど、ちょっと待ってください。

改革であって改善ではないので、
今までの延長線上に答えはありません。

マインドセット(考え方の基本的な枠組み)>制度
ということ。

意識を変える→行動を変える という流れです。

意識を変えるとはどういうことかというと、
どのような働き方を目指すのか、という
経営理念に通じる部分を明文化することです。

評価制度で考えてみましょう。

何を評価=優れたものとするのか、
ここをまず明確にすることです。

個人の成果を出すことが優先されるのか
個人の成果を時間内に出すことが優先されるのか
個人の成果を出して、かつそのやり方を
周りに教えている、支援していることが
「優れている」の上位にくるのか

「働き方改革」とは「仕事のやり方を変えること」
とするならば、
「働き方を変える」→「働きやすくなる」と言えます。

どのように意識を変えるのか
を、踏まえたうえで、

私が毎回のブログの最初に書いている
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする

このなかの、8割の社員が育つ仕組みは、
個の働き方を変えることにつながります。

人事では、2:6:2の原則があって、

優れた人が2割
普通の人が6割
できない人が2割

これは、皆がそれぞれに成長しても
全体の底上げ、次元は高くなっても
2:6:2の割合は変わらないという
考え方です。

2割の優れた人のやり方を
6割の成果は出しているけれど遠回り
している人が真似してできるようになれば、
成果も生産性もUPするというものです。

仕事のやり方(行動)を変えるということです。

優れた人のやり方(行動)を真似した結果
ムダ、ムリ、ムラが無くなるはず、
とあらかじめ見据えていれば

ムダ、ムリ、ムラが確かに無くなれば
(減っていいれば)
働き方が変わっているということが言えます。

ここでのポイントは、
人ではなく、行動を評価
しているということです。

働き方改革の目的は
働き方を変えた結果として
「働きやすくなる」ことです。

ここへのアプローチは
チームづくりに委ねます。

例えば、AさんとBさんがいて、

Aさんが4時間の仕事を
Bさんが2時間の仕事を
しています。

Aさんの1時間分の仕事を
Bさんにお願いすると、
2人とも3時間の仕事となります。

仕事をシェア(分けあう)したわけですね。
これはチームワークの考え方です。

でもこれって、やる人がかわっただけで、
2人で6時間分の仕事量に、
変わりはありません。


チームビルディングの考え方は

Aさんの仕事は4時間のままにして、
これを4時間から3時間に短縮できないか?
と考えます。

その結果、
Aさんの仕事が3時間で出来れは、
Aさん3時間 Bさん2時間
計5時間となります。

同じ仕事量を5時間で出来たということですね。

あと1時間余裕ができたので、
1時間は別のことができることになります。

チーム力が向上したと言えます。

そんなに簡単じゃないよ~と
おっしゃるでしょう。

そうです。
チームビルディングは
人の成長が必要な分だけ
時間がかかります。

チームワークは
仕事を分ければよいので
人の成長は必要ありません。

相手に協力しようという
関係性ができていれば
時間もかかりません。

コミュニケーションがあればできる
という考え方ですね。

でも、チームワークより
チームビルディングは
再現性、継続性があります。

働き方改革の成功のカギは
人と組織づくりでもあるので、
やっぱり、
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性です。

評価制度の基準をもとに、
個の力を上げることは必須ですが、
それだけでは不十分です。

仕組みと関係性の掛け合わせが必要です。

風当たりの強い働き方改革ですが、
ホントの働き方改革は、
企業の規模に関係なく、
強い組織を作るよいきっかけです。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

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