言っただけでは変わらない

第1039号

経営者面談(コーチング等)をやると
必ず最後にコーチは
「次回までに何をやりますか?」
「いつまでに実行しますか」
と尋ねます。

具体的な行動の期限を決めてもらう、
というのは行動を促すために必須です。
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言うだけでは変わったことに
ならないし、

言うだけなら、いつまでたっても
変われない、

というのは、誰もがわかっています。

わかっているけれど、なかなか
行動に移せないこともよくわかります。

社員の場合は、自分たちでは
決められない問題なのかも
しれませんが、

だとしても、

「きっと上司も考えてくれて
いるのでよくなっていくと思います」

という、根拠のない感想になって
しまうのは、残念です。

自分たちの責任範囲のなかで、
何ができるのか、考えて
実行することはできるのでは
ないかと思います。

そこは放棄してほしくない
ところです。

言っただけに終らせないために、
私たち外部専門家も存在している
とも言えます。

行動するから、変われる。
と考えると、

いかにして、言ったことを
行動に結びつけられるか、です。

想いや意気込みだけで
動けるものではありません。

実際に行動している自分を
イメージできるようになる
まで、その場で考えてもらう
ことが大切だと思っています。

イメージできないなら、
何か障壁があるのかもしれ
ませんから、

それを取り除く手段も
考えてもらいます。

煮詰まって、
「どうすればよいでしょう」
という質問のパスが飛んで
くることもありますが、

そこは申し訳ないですが

忍耐強く

「どうしたらよいと思いますか?」
「何がひっかかっていますか?」
と、私は返すのみです。

たとえ良いアドバイスが
できたとしても、それが
行動には結びつかないから
です。

目指すところは、
やろうと思うところで
終らずに、

行動目標まで考えてイメージ
できるところまでが”1セット”
になるような癖づけをしたい
ものです。

ところで、考えるのはよいけれど
考えすぎるとかえって動けない
のではないか、と言う方もいます。

管理職が集まる会議で、部長の
意見を聞いていると、考えすぎて、
どう動けばよいのかわからない、
という困惑を感じることがあり
ます。

その結果、どう動けばよいのか
指示を出してほしい、という
空気になって、

そこだけを見ると、
社長からすると、
「部長たちは何も考えていない」
となります。

考えすぎて動けないのは、
やみくもに考えるからであって

目標や目的というような
何か枠組みを与えられると

その中で考えればよいのだと
思えて、

方向性がある程度決まり
そのなかでは、考え “すぎる”
ということには陥りません。

行動できているイメージを
描くことができます。

そしてイメ―ジしたときの
行動がひとつではないときは
まずは、最初にできることを
選択します。

そうすれば、考えたけれど
行動できなかった、には
なりません。

これらの考え方の基本になる
のは、GROWモデルです。

G:望ましい状態の明確化

R:現状の把握

:方法の発見

:行動の具体化

私が使うときは
GとRの順番を入れ替えて、

ステップ1
現状の把握-明確にするために状況を詳しく聞き取る

ステップ2
目標を明確化する 望ましい状態

ステップ3
現状と目標の間のギャップを明確にする

ステップ4
選択肢の模索 アイデアの発見

ステップ5
行動の決定(例 明日から何をするか)

これを最初は意識しながら
できるようになると、

「言っただけ」では終わらないと
思います。

お読みいただきありがとうございました。

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