第109号
先日訪問した会社の社長さんとの会話の中で、
「私はPDCAサイクルはあまり好きではありません」
という発言がありました。
「PとDはさらっとでよくて、CとAだけ
ちゃんとやっていればいいと思うんですよ」
ということです。
ちょうど、PDCAサイクルが大事と
ブログで書いたところだったので、
ドキッとしましたが、
この社長さんはブログは見ていません。
ちなみに私が書いたブログはこちら
「部下の成長を支援するツール」
この中で私も絶対に外せないのはCとAですと
言っています。
このときは、上司もPDCAを回しましょうが
主題だったので、今日はあらためて
PDCAサイクルについて考えてみようと思います。
まずはPDCAとは何でしょうか?
プロジェクト管理や業務における品質や
生産管理の改善手法の一つです。
私は、評価制度の定着支援では、
P(目標設定)
↓
D(計画実行)
↓
C(自己評価)
↓
A(改善計画)
と言っていますが、通常は
P (計画)
↓
D(実行)
↓
C(評価・分析)
↓
A(改善)
PとDはさらっとでよくて
とおっしゃった社長の会社は、
ISOも取得している製造業なので、
PDCAサイクルはよくご存じのはず。
そこで、もう少しその真意をおたずねすると、
どうしても社員さんは職人気質なので、
P(計画)にこだわってしまう。
”予定通りにいかないことも多いのだから”
Pにこだわりすぎるのはちょっとね、
ということでした。
おざなりに回すということではなく、
PとDの時間をCとAに割くのです。
よかった!
人と人は意見が違うとは言っても。。。
私も絶対に外せないのはCとA
とブログに書いています(笑)
実はすでに現場では『CAPDo』として知られた手法があります。
ここでは仲間の瀧田勝彦さんのブログ
「今いるメンバーで 3倍の利益を生み出すチーム作りの秘訣」より
キャップドゥ(CAPDo)ってご存知ですか?
の言葉から引用します。
私自身、昨年このブログを読んで、
前出の社長ではないですが、
PとDにこだわりすぎても意味ないなぁと
思ったものです。
まず、最初に、
C=Check(現状把握)から始められるので
すぐに始められます。
さらに、まずは、
A=Act(とりあえずやる)ことで、
やるべきことが見えてきます。
ここで、初めて、
P=Plan(計画)を立てます。
とりあえず、やっているので、
計画も立てやすいです。
そうなんです。
普段の自分の計画に置き換えて
考えてみればわかりますが、
計画立てるのって
ハードル高いですよね。
凝る人は色変えたり、
始まる前から修正の連続だったり。
ですから、社長の言っている意味もわかります。
PDCAはそれらひとつずつでは効果がありません。
ですが実態は、
どれかひとつかふたつをやって、
うまくいかないと言っていることが多いようです。
それではもったいないですね。
そもそもPDCAサイクルは改善手法です。
時間をかけて計画している最中に
状況がかわった、ということでは
計画に時間をかけても意味がありません。
現状を評価分析するために、
まずは把握するところから入るという
”ハードルが比較的低いところから始めてみましょう”
評価制度は6割の完成度で運用で定着させる
とお伝えしています。
組織作りでは、やりながらでないと学べない
とお伝えしています。
日常の業務をいかに運用できるようにするかは、
スピード重視で、とにかくやってみよう!です。
お読みいただき、ありがとうございました。
つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。