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2011.10.17【人事労務のポイント】11月は労働時間適正化キャンペーン

 

顧問先の皆様、普段お世話になっている皆様はじめ、
名刺交換、セミナーにお越しになった方、
メルマガ登録、ダウンロードしていただいた方等に
お送りしております。

こんにちは。
社会保険労務士の鈴木早苗です。

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≪今日の内容≫
~はじめに~     年金問題は雇用問題
【人事労務のポイント】11月は労働時間適正化キャンペーン

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~はじめに~

 皆さんもニュースでご存じのように、厚生労働省が社会保障審議会の年金
部会で、厚生年金の支給年齢の引上げスケジュールの前倒しや支給開始年齢を
68歳~70歳に上げることについて協議を始めました。
このニュースを見たときは、正直やはり68歳とは、と、ショックでした。

 いずれ65歳からの支給になるということは、なんとか受け入れてきましたが
68歳というのは、今のこの景気や社会情勢の中でまず発表するタイミング
だったのか。
同時に検討されるべき、雇用の確保をどうするかについての展望を、
合わせて発表されなかったことが残念です。

 議論は始まったばかりで、どういう案に落ち着くはまだわかりませんが
確実にわかっていることは、
企業は65歳までの雇用確保をしなければならないと覚悟し、
手を打たなければならないということです。
雇用を確保するために、更なる経費削減にも限界があります。
収益の増加、賃金制度の変更も含めた組織の仕組みの変更に着手することが
求められます。  

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■【人事労務のポイント】11月は労働時間適正化キャンペーン  
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今年も、またこの時期がやってきました。
「大衆に対する、一定の目的をもった各種の組織的な運動や働きかけ」(大辞林)
が、キャンペーンという言葉の意味ですから、労働時間が適正化するまで
毎年行うということでしょう。

 この機会に鈴木社会保険労務士事務所さんの会社の労働時間管理が
適正かどうか、チェックしてみてください。  

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 厚生労働省では、現状の課題として、次の3点を挙げています。

 1.長時間にわたる過重な労働-疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因
2.時間外・休日労働が月45時間を超えて長くなるほど、業務と脳・心臓
疾患の発症との関連性が強まる
3.労働基準法に違反する、賃金不払残業はあってはならないものです

 上記の問題の解消のために「労働時間を適正に把握し、時間外労働に対する
適切な対処」をしましょう、という働きかけです。

 この問題の解消として挙げているのが

 ○過重労働による健康障害を防止するために

 1)時間外・休日労働時間の削減
・時間外労働協定は、基準に適合したものとすることが必要です
・月45時間を超える時間外労働が可能な場合にも、実際の時間外労働は
月45時間以下とするよう努めましょう
・休日労働についても削減に努めましょう

 2)労働者の健康管理に係る措置の徹底
・健康管理体制を整備し、健康診断を実施しましょう
・長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に対する面接指導等を
実施しましょう

 ○賃金不払残業を解消するために

  ・企業内での教育等により、職場風土を改善しましょう
・適正に労働時間の管理を行うためのシステムを整備しましょう
・労働時間を適正に把握するための責任体制の明確化とチェック体制を
整備しましょう
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────

 今日の時点でまだキャンペーンのリーフレットがWeb上にUPされて
いないので、今年のポイントを理解していただくために、長くなりましたが
リーフレットから本文を記載しました。

 メルマガ読者の皆様方は、各種セミナーや書籍で、すでに対応を進めて
おられるかとは思うのですが、

 割増賃金を支払っていれば大丈夫 ではなく

 長時間労働を改善する仕組みの導入を進めることが

 このキャンペーンの目的であるということです。

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実際にどのように取り組んでいるかが問われる
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○時間外労働、休日労働に関する協定届(=36協定)を締結していない、
届出していないというのは論外として、36協定を出していたとしても、
その時間数が実態にあっているかどうかが問題です。

 そもそもは1年単位の変形労働時間制の事業場でなく、
延長時間の期間を1ヶ月としている場合の上限の45時間を
超えているにも関わらず、特別条項付き協定を締結して、届出
していない事業場が見受けられます。

 36協定で45時間を上限として定めたならば、これを超えないように
事業者は適正に把握しなければなりません。

 週単位あるいは月の中間で、従業員がどの程度残業しているかを
チェックし、月間で45時間を超えそうな場合に、その従業員に
超えないように指導することが、適正に把握しているということに
なります。

○賃金不払いの額の大きさばかりが先行していましたが、
精神疾患、過労死と長時間労働の因果関係が問われることが多くなり、
「安全衛生」の措置がとられているかも大きなチェックポイントであり、
かつ指摘されることが多い点です。

 健康診断の実施-
受診を拒む従業員に対して受診を促さず放置していれば、いざというとき、
安全配慮義務が問われかねません。

常時50人以上の労働者を使用する一定の事業場では、衛生管理者及び
産業医の選任が義務付け-
メンタルヘルス疾患への取り組みを考えると、どこまで機能して
くれるかは別としても産業医の選任は必要です。
衛生委員会の記録を保存しておくことは、安全配慮義務がとられて
いたかどうかを判断する際の証拠となります。
この選任が、案外できていない事業場が多いのです。

安全配慮義務は、メンタルヘルス対策として、「会社を守るために」
是非とも取り組むべき事柄です。

○長時間労働に対する面接指導は事業者の義務

 面接指導は、まず月の時間外・休日労働の時間数を事業者が算定して
100時間を超えた労働者に面接指導の実施を通知

労働者からの申し出  産業医は対象者に申し出るよう勧奨
↓          ↓
医師による面接指導の実施

事業者は必要な措置について、医師から意見聴取

必要であれば、適切な措置(就業場所の変更や深夜業の回数の減少等)を
とる

☆この過重労働対策の基準である、現在、月100時間を超える時間外労働を
厚生労働省では80時間にしようという方向で審議しています。

実は、最初に挙げた厚生労働省の「現状の課題」「問題の解消」として
挙げられていた内容は、昨年も同様のことを挙げていました。

若干の文言の順番が違う箇所はほかにもあったのですが、以下の点に注目
してみました。

○賃金不払残業を解消するために 

 「問題の解消」の一番に「企業内での教育等により、職場風土を改善しましょう」
というのが挙げられています。

 不払いの解消以前に、残業時間を削減しなければならないが、
そのためには職場風土の改善が必要だと書いています。

 これは昨年もおととしも書かれていたのですが、今年のリーフレットには
職場風土の改善の前に、「企業内での教育等により」という言葉が追加されました。

 経営者にお会いすると、皆さん異口同音に
「残業してまで仕事をしてほしいとは思っていない」とおっしゃいます。

 でも、実際には本当に1人で二人分の仕事をこなしている人もおられる一方
午前中はダラダラしていて夕方ぐらいから急にピッチをあげて仕事する人も
います。
毎日一定時間残業するのが習慣になってしまっている人もいます。

 いくら生産性を上げて効率的に仕事しましょうと指導しても、それだけで
組織風土は変わりません。

 従業員は会社の言うことは信じません。
実際の行動を信じるのです。

 従業員は、経営者の頭の中にある昇給、賞与の評価では
「定時で終えるより、長時間働いたほうが評価が高い」と
どこかで思ってしまっています。

 高い成果を出すために残業をいとわない営業マンがいます。

 この成果に対して経営者は評価して昇給、賞与を決定していても
他の従業員から見ると、残業しているという事実に、評価が
されていると誤解している傾向があります。

 そもそも何で評価されているのかが、皆わかっていないのです。

 人事評価は、労働時間を削減した場合に評価することはあっても、
労働時間の長さでは評価しない、と事業年度の始めに経営者が
発表するだけでも、ずいぶん様子は変わります。

 もっとも、経営者も労働時間の長さをもって、やる気があると
判断して、人事評価をしているのであれば、そこから改善する
必要があります。

≪ご参考≫
9月25日に日本経済新聞社が、主要企業を対象に実施した『2011年
働きやすい会社』の調査結果をまとめました。
この調査と同時にビジネスパーソンに調査した、働きやすい会社の条件として
重視する制度や取り組みを聞いたところ、『人事考課の結果伝達、反論・
修正機会の有無』が6位に入りました。

https://job.nikkei.co.jp/2012/open/enterprise/hatarakiyasui/
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鈴 木 早 苗
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