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2011.09.16【人事労務のポイント】従業員の有効活用

 

顧問先の皆様、普段お世話になっている皆様はじめ、
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お送りしております。

こんにちは。
社会保険労務士の鈴木早苗です。

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≪今日の内容≫
【人事労務のポイント】従業員の有効活用           
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今週末から来週始めにかけて、カレンダー通り3連休、
来週末からまた3連休という会社も多いことと思います。
火曜から木曜の3日間で5日間分の仕事をこなすということですよね。
あらかじめ優先順位をつけて取り組まないと終わりませんね。

 22日、いつもは5日かかる仕事が3日間で終わったら、
それは仕事の進め方がよかったのか?
いつもの仕事の仕方にこそ、問題があったのか?
検証してみたいですね。

季節も、そろそろ仕事のはかどらない言い訳を、暑さのせいに
できなくなりそうな秋の気配です。 

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■【人事労務のポイント】従業員の有効活用            
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今日は9月に入ってから厚生労働省が発表した報道発表資料で
気になる内容を取り上げます。

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非正規加入、年内に方針 「週20時間」軸に議論 厚生年金と健保で厚労省 
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厚生労働省は9月1日、パートなど非正規労働者の厚生年金と健康保険への
加入拡大を検討する社会保障審議会特別部会の初会合を開いた。
厚労省は年内に部会の意見を取りまとめ、早ければ来年の通常国会に関連法案を
提出したい考え。
労働時間に関する加入要件を「週20時間以上」に緩和する案を軸に検討を進める。

近年増加が目立つ非正規労働者の多くは、本来は自営業者らが入る国民年金や
国民健康保険に加入しているのが実態。
厚生年金や健康保険組合などに加入しやすくして、手厚い年金や医療サービスの
確保を目指す。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001nisq.html
(第1回社会保障審議会短時間労働者への社会保険適用等に関する特別部会)

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 非正規労働者の厚生年金への加入要件は、現在、労働時間が正社員の
「4分の3(週30時間)以上」で、健康保険も同様です。

一度は立ち消えになっていた週20時間以上で厚生年金と健康保険への加入
という方向がどうやら本格化しそうです。

8月31日のブログ(http://blog.goo.ne.jp/hot-sr/)には書いたのですが、
8月29日、厚生労働省は2010年の非正社員についての実態調査である
「就業形態の多様化に関する総合実態調査」を発表しました。

働く人の分布をみると、
正社員が61.3%、パートが22.9%、派遣が3%、契約社員が3.5%
前回調査と比較してみると、派遣労働者の割合が低下する一方、
契約社員、嘱託社員の割合が上昇しています。

正社員でない労働者の割合は38.7%となり、
3年前の前回調査に比べ、0.9ポイント上昇し、
1987年の調査開始以来最高を更新する結果となりました。

 男では正社員が75.3%、パートタイム労働者が10.3%

 女では正社員が41.9%(前回42.6%)パートタイム労働者が40.5%(前回40.0%)
正社員とパートタイム労働者の割合がほぼ同じとなっています。

 これまでは30時間という基準だったので、業務内容や能力に関わらず
一律で「パート」と総称しても問題ありませんでしたが、20時間という
線引きがされるのであれば、20時間以内で働く人の業務内容と
20時間以上の労働時間で契約する人の業務内容は、ますます違うものに
ならざるを得ないでしょう。

週20時間以上の労働時間で社会保険加入とすることが決定されれば、
経営者としては経費が増えるわけですから、増えた分の粗利を稼ぐことを
考えなければなりません。

 即ち、パートについても単純作業から、より高度な業務に挑戦してもらう
ことが必要になるということですね。

30万円の正社員が獲得した粗利を15万円のパートが獲得すれば、
労働分配率は下がりますから、経常利益が増えることになります。
※労働分配率=人件費÷付加価値(粗利益)

 単純作業をパートに割り当てて経費削減という考え方から
人件費の低いパートに付加価値の高い仕事をして利益確保に貢献してもらう
(単にフルタイムで働いてもらうということではありません)

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8月31日のブログ(http://blog.goo.ne.jp/hot-sr/)で引用した
「就業形態の多様化に関する総合実態調査」では
非正規労働者として働く人に現在の就業形態を続けたいかどうかを
たずねていています。
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 正社員 < パート の事業所であれば、実はパートの評価制度の導入で
パートの能力を引き出して有効活用するのが利益を増やす近道です。

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政府、高齢者雇用の義務付け強化へ
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 厚生労働省は9月12日、厚生年金の支給開始年齢を段階的に引き上げるのに伴い、
定年退職時に年金を受け取れない会社員が出る問題について、労使を交えて
対応策の協議を始めた。

企業に65歳までの再雇用を義務付ける現行の制度をより厳格にする案を軸に
議論する。
定年の延長の義務化は見送る方向だ。
来年の通常国会に関連法案を提出する考えだが、コスト増につながるため、
企業の反発は根強い。

経団連など使用者側、連合など労働者側、学識経験者それぞれの代表で構成する
「労働政策審議会」の雇用対策基本問題部会を月2回ほど開き、年内に結論を出す。

 厚生年金の定額部分はすでに2001年度から順次、支給開始年齢が上がっている。
2013年度からは報酬比例部分も引き上がる。
今は支給開始年齢は60歳だが、男性の場合は2013年度から3年ごとに1歳ずつ上がり、
25年度に65歳になる。
だが企業の定年は多くが60歳にとどまり、定年後の生活費に支障が出るケースが
予想される。

 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ojt0.html
(労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会)

─────── ∞ ─────── ∞ ──────── ∞ ───────

 政府は2004年に改正した高年齢者雇用安定法で
(1)定年引き上げ
(2)定年の廃止
(3)継続雇用制度の導入

段階的に65歳までの雇用を継続するよう企業に求めたのですが、
定年の引き上げや廃止に踏み切った企業は少ないのが実情です。

厚生労働省の調査によると、継続雇用制度で希望者全員が65歳まで働ける
と規定した会社は46%にとどまるとしています。

継続雇用の義務付けをどこまで強めるか。が、
今後の議論の焦点となります。

 労働力人口が減る中で、企業も定年後の高齢者の活用拡大に
反対しているわけではないですよね。
ただ、義務付けとなると、コストの増加につながり、若年の雇用を
増やせなくなる恐れが出てきます。

そこで今現在は、継続雇用について選択の基準を設けている会社も
少なくありません。
今後の課題としては、定年後再雇用をめぐって個別労働紛争が増える
可能性があります。

予防策としては、よく言われることですが

・意欲・能力等を基準としているのなら、
できる限り具体的に測るものであること(具体性)

・必要とされる能力等が客観的に示されており、
採否を予見することができるものであること(客観性)

これらに留意して策定し、かつ定年前にあらかじめ
面談等で周知しておくことが望まれます。

裁判ではこの選択の基準が厳密に審査され、
従業員が基準を満たしているとされれば、解雇権濫用が適用されてしまいます。
(解雇権濫用の適用がふさわしいかどうかは、議論の余地があるようです)

※解雇権濫用した判例として
財団法人東京出版会事件(東京地判H22.8.26)

裁判になれば、事実上使用者側が敗訴となる可能性は大きいのですから、
基準の具体化という対策は急務です。

なお、再雇用後もフルタイム就業で賃金のみ減額、という働き方をしている
場合が少なくありません。

 賃金減額で経費の抑制はできているかもしれませんが、

 新卒採用、会社の技術、業務の継承を考えると、

 短時間勤務に切り替えることが会社の発展の上からも好ましいでしょう。

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 今回の厚生労働省の発表内容を見ると、経費増の問題は避けて通れません。

 しかしながら、経費の削減には限界があります。

 今後は、このパートを含む非正規労働者を、いかに有効活用して
付加価値(粗利等)を高めるか(経費削減から非か価値の増加へ)が、
必要な視点です。

 最低賃金も10月から全国的に上昇しました。
業務を見直してみましょう。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001oh2c-att/2r9852000001oh3t.pdf
(平成23年度地域別最低賃金額答申状況)

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鈴 木 早 苗
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東京都中野区沼袋2-15-11-301
phone:03-5345-9727 Fax:03-3389-2961
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