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2011.05.31【人事労務のポイント】働き方の工夫が急務

 

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≪今日の内容≫
1.【人事労務のポイント1】
     東京労働局より「平成22年の定期監督等の実施結果」が公表されました

  2.【人事労務のポイント2】
企業の節電対策のために必要な手続き 

  3.最後に ~法改正の動向等~ 働き方の工夫が急務                   
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ありがとうございました。

 
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■【人事労務のポイント1】東京労働局より「平成22年の定期監督等の実施結果」            
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5月17日、東京労働局より「平成22年の定期監督等の実施結果」が公表されました。

 これは東京にある18の労働基準監督署が実施した定期監督等の実施結果をまとめた
ものです。

 平成22年度の定期監督実施件数は9,469件で、前年と比較すると4,195件増と、
ほぼ倍増です。

 違反率は71.5%で、こちらも前年比では2.9%の増加となっています。

 このうち、労働基準法に関する法違反の中でも、労働条件明示、労働時間、
割増賃金、就業規則に関する法違反が激増しています。

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「平成22年の定期監督等の実施結果」より 主要な法違反              
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1)労働時間 2,911件(定期監督等実施事業場数中-30.7%)

・36協定の締結・届出がなされていない
・36協定の締結・届出はあるものの、その協定で定めた限度時間を超えて
時間外労働を行わせている

2)割増賃金 2,237件(定期監督等実施事業場数中-23.6%)

・時間外労働、深夜労働を行わせているのに、法定割増賃金の支払がなされていない
・平成22年4月に改正された60時間超の残業に対する50%の割増がなされていない

3)就業規則 2,025件(定期監督実施事業場数中-21.4%)

・常時使用労働者が10人以上いるのに就業規則の作成・届出がなされていない

4)労働条件明示 1,770件(定期監督等実施事業場数中-18.7%)

・労働者を雇い入れる際に賃金額や所定労働時間などの法定事項について書面が
交付されていない
・交付しているが法定事項が不足している

※定期監督等とは、労働基準監督官が実施する事業場に対する立入検査のこと

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今後の指導方針
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 東京労働局及び労働基準監督署においては、厳しい経済情勢の中にあって

 すべての労働者が適法な労働条件の下で安心かつ安全に働くことができる

 労働環境の実現を目指し、積極的に監督指導を行った結果、前年に比較して

 大幅な定期監督等実施件数が増加しました。(H22-5,274件 H23-9,469件)

今後とも労働条件をめぐる問題点を的確に把握しつつ、効果的な監督指導の実施と

 法令違反を繰り返すなど悪質な事業主については、厳正に司法処分を付することと

 しています。 

 会社の就業規則を見せていただくと

 所定労働時間(例えば7.5時間)を超えたら割増賃金を付与する

 と規定している一方で

 残業時間の計算は毎日15分単位で計算するとしていたり。

 ちゃんと勉強して、情報も収集しておられる会社の中に、
案外、労働者への優遇措置と法律違反の運用が混在している場合があります。

実は、こういうちぐはぐな規定をしている会社って意外と多いのです。

 優遇措置と法律以下の規定を相殺して、それで「善し」とはいかないわけですよね。

 あなたの会社の就業規則、ちぐはぐなところはないでしょうか?

 後で見ておいてくださいね。

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■【人事労務のポイント2】企業の節電対策のために必要な手続き                
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この夏、電力需要抑制(15%の削減)が求められているため、大企業ではさっそく

サマータイムや休日の変更などの方針を打ち出していますが、

 あなたの会社ではどういう対策を取る予定ですか?

 厚生労働省では労使で話し合うポイントの例として

 ○昼間の電力節約のために、始業・終業時刻を見直す
○ 平日の電力節約のために、所定休日を見直す
○ 夏の電力節約のために、連続休業・休暇を活用する、労働時間の長さを見直す

を挙げています。

 非常時だから、前例がないから、と言って会社の一存で決定することはできません。
(4月15日のメルマガの最後でも少し触れました)

●始業・終業時刻を繰り上げる-就業規則の変更・届出が必要です。

 ●所定休日を土曜、日曜以外に設定する-就業規則の変更・届出が必要です。

 ●年次有給休暇の計画的付与制度を導入して有給休暇の消化率の向上と休暇日数の
増加を図る。
労使協定の締結(届出なし)+就業規則の変更・届出が必要です。

では、導入する対策ごとに、規定をすればよいのでしょうか?

勿論、それは大切なことです。

でも、規定化するにあたり、必ず前提として必要なのは「労使の話し合い」です。

テレビのインタビューに応えて、小さいお子さんを持つお母さんが、

土曜・日曜が出勤になることで、その間お子さんを見ていてもらえる人を

探さなければならない。と、節電の必要性はわかっていても困惑した表情が

印象的でした。

 ※育児、介護など家族的責任のある労働者に十分配慮することが必要です。

考慮しなければならないのは正社員だけではありません。

 ※非正規労働者などに負担が偏らないようにしましょう。

 中小企業では、取引先の大企業の働き方に合わせなければならないということも
有るかと思います。

 そろそろ業界、あるいは取引先周辺の対策が見えてきていると思いますので

 あなたの会社でも、この夏の節電対策について労使で話し合わなければなりませんね。

 たとえ時間がないからと言っても、

 やっぱり自社の実情を踏まえて、

 十分な話し合いのうえで働き方、休み方を工夫しなければ、

 かえって生産性が下がってしまいかねません。

 会社の規模に関わらず、必ず何人かは納得してくれない人が出てくるものです。

 だからと言って、説得をあきらめるのではなく、ぎりぎりまで納得してもらう
努力が大切です。

 なんでもそうですよね。

 厚生労働省が以下のようなパンフレットを作成しています。
【「節電に取り組む労使のみなさんへ」】
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001apoc-att/2r9852000001c15i.pdf

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■最後に ~法改正の動向~ 働き方の工夫が急務           
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本決定した内容ではありませんが、以下のようなことが導入することを前提として
話し合われています。

1.厚生労働省では、今月「第4回 今後の高年齢者雇用に関する研究会」が開催され、
6月にもその報告書がまとめられる予定です。

 ここでは、60歳以降の雇用のあり方について議論が行われていて、
希望者全員の65歳までの雇用確保のための方策として

 (1)現行60歳である法定定年年齢を引き上げる方法について検討すべきではないか。

 (2)少なくとも法定定年年齢を60歳としたままで希望者全員についての65歳までの
継続雇用を確保する方法を考えるべきではないか。

 このような検討、議論が交わされています。

2.首相は、6月末に決定する社会保障と税の一体改革で、次のような重点対策に
取り組む方針を固めたと発表しました。
重点対策のひとつに、パートなど非正規労働者への厚生年金・健康保険の適用拡大が
含まれています。

 ●中小企業の支援策をセットにした非正規労働者への社会保険適用拡大
労働時間が週20時間以上、勤務期間が31日以上を要件とする。
収入は要件には加えません。

覚えている方も多いと思います。
これは、自民党政権時代から検討されていたものですね。

≪最後に≫

 本日お伝えした内容を見ていくと、どれを取っても、

 あなたの会社の規模に関わらず働き方の見直しを迫られていることです。

 法律だから

罰則があるからではなく

 いよいよ、先送りせず、いかに労使で工夫して、

 営業活動への影響を少なくするのかがこの夏の急務です。

 明日から6月、夏はあっという間にやってきます。

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鈴 木 早 苗
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