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2010.08.19【人事労務のポイント】これからのメンタルヘルス対策

 

こんにちは。
鈴木社会保険労務士事務所の鈴木早苗です。
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≪今日の内容≫
   1. ブログ最新記事のご案内(介護事業所関連)
   2.【人事労務のポイント】メンタルヘルス対策
     ・メンタルヘルス対策の問題点
     ・会社の対策
     ・労災保険と損害賠償責任(これは明日発信) 
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  今、日経新聞の「私の履歴書」は広岡達郎さんが連載して
  います。
  お読みになっている方も多いかと思います。
  川上監督とのくだりには、まだ生臭さも感じますが、
  ヤクルトのコーチから監督に就任以降は、選手への指導の
  基本が「教育」であることがわかります。
  企業が最も関心がある「社員の育成」「社員教育」にも
  通じる内容で興味深いです。   
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■1.ブログ8月18日分は「介護事業所 46.8%が
                    従業員の不足感」      
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  介護事業関連の方へ
  キャリア・パス要件にも少しですが触れています。
  ご興味あればこちらのブログもご覧ください。
    http://blog.goo.ne.jp/hot-sr/

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■2.【人事労務のポイント】メンタルヘルス対策      
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≪背景≫
  1.先日次のようなニュースが新聞に載っていました。

    政府は2011年度から企業の健康診断に
    メンタルヘルスのチェック項目を追加する方針です。
    医師の問診に、うつ病などの兆候である不眠や頭痛の
    有無などを盛り込み、所見があれば専門医が診断する。
    プライバシーに配慮して
    企業側には所見の有無だけを伝え、詳細は伝えない
    方針です。
    また専門医との面接の結果、
    精神疾患が疑われる場合は、企業側を交えての話し
    合いの場を持つようにします。
     健診項目に精神疾患の有無を盛りこむと、専門医の
    判断が不可欠となり、すべての企業に実施を求める
    ことは困難と判断。
    うつ病などの兆候として表れる自覚症状のチェックに
    とどめ、所見があった場合だけ専門医の診断に進むと
    いう2段階で実施することになりました。

   政府は、来年度には実施したい考えです。
────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
  2.今年5月から、労働基準法施行規則の一部が改正され、
   「労災補償の対象疾病」に「過重負荷による脳心臓疾患」
   や「心理的負荷による精神障害」が追加されています。

   会社側にとっては、万が一社員が脳・心臓疾患で
    亡くなった場合に長時間労働をしていた証明が
    されれば、労災と認められ、遺族から多額の損害賠償を
    求められる可能性が高まったということです。

   この損害賠償については、明日のメルマガで!
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  3.2008年3月に施行された労働契約法は、
    企業に業務に従事する労働者に対し、その生命・健康
    などを危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮
    義務)を定義付けています。

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    メンタルヘルス対策の問題点
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1.画一的な対策
  
   こころの病(うつ病)は多岐にわたります。
   現在の対策は「真面目で几帳面」で「仕事熱心」な人が
   うつ病になった場合、あるいはその予防と復職を想定

2.診断書の取扱

  復職時等に主治医の診断書の提出を義務付ける規定を
   している場合の主治医の見解と会社の見解のかい離

3.就業規則の未整備

  実際に対応を迫られた場合に運用できない規定

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    会社の対策
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 会社の管理職研修等によって、「診療内科」「精神科」
  に対する抵抗感も弱まり、早期の受診が促されるように
  なりました。
  「がんばれ」とは言ってはいけないんだ、というのは
  ずいぶん多くの人が知るところとなりましたね。

 過重労働、ノルマなどのプレッシャー、人間関係など
  「職場環境が要因」の場合は、
  過重労働やプレッシャーの軽減などの会社側の調整で
  うつ病の予防にもそれなりに効果がでています。

 ただ、それだけでは、対応できない事例もあります。
  うつ病と言われるケースにも次のようなものがあるからです。

 ・職場環境が要因ではなく、性格傾向などの個人要因が
   大きく関与している場合

 ・人格的に未熟が「うつ病」発症の背景にあると考え
   られる新型うつ病と呼ばれるものの場合

 これらの場合には、過重労働やプレッシャーの軽減措置
  では改善されません。

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  必要な対策
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  ○職場で事例をしっかり診立て
       (上記で示したうつ病のどのケースなのか)
   それぞれの事例に応じた対応が必要

 ○主治医からの情報収集
   主治医の診断書は「抑うつ状態」などあいまいな表現が
   多い。
   会社の求める業務遂行能力とは関係なく症状の回復
   度合いで職場復帰の可能性を判断している。
  
   ◆回復度合いは診断書だけでは計れない
    ↓
  ○産業医・保健師・カウンセラーの助力を仰いで、事例を
   正しく診立てる。
   ・主治医に会社の制度、職場状況を伝え、情報交換

 ○産業医を選任する義務がない事業場の場合
   人事労務担当者が主治医と情報交換して正しい診立てを
   行う

 ○就業規則等の整備
   病気のことは専門家に任せるというのは間違いでは
   ありませんが

  ◆職場におけるメンタルヘルス対策とは

  「職場でこころの病の発生を防ぎ、問題を抱えた従業員
    を支援する」 こと。
  
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  会社として規定すること
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   ・どのような手続き
   ・どのような期間
   ・どのような内容の支援 
  
  ◆具体的に
   ・復職時の判断方法
   ・リハビリ勤務を設けるのか
   ・復職後一定期間内に欠勤した場合の取扱いなど

  各々の会社の風土、慣習、労働組合、労働者代表の

  意見聴取などから、規定を整備することが必要です。

  その規定を見れば対応できるようになっているか
  
   会社の規定を確認してみてください。

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  留意点
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   会社の支援が過度になりすぎると、

  周囲の負担感・不公平感を招くおそれがあります。

  これでは、かえって従業員のモチベーションを

  低下させてしまい、職場の雰囲気の悪化にも

  なりかねません。

   
   会社が従業員を支援することは意義深いことですが

  会社は労務提供の場であって、治療機関ではありません

  から、その支援にも限界があります。

  支援はあくまで一定の範囲内で行うとするためにも

  就業規則等規定でルールで「明確に」定めておくことが

  重要です。

  ここまでお伝えしてきたことは、

  まさに新労務管理リスクとも言えるものです。

  人の問題は会社の大きい、小さいに関係なくおこり得る

  問題です。

  明日は今日の続きで、労災の側面から

  「労災保険と損害賠償責任」としてお伝えします。
  
   
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鈴 木 早 苗
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