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2010.06.29【人事労務のポイント】固定残業代を導入する前に

 

普段お世話になっている皆様はじめ、
名刺交換、セミナーにお越しになった方、ダウンロードして
いただいた方等にお送りしております。

こんにちは。
鈴木社会保険労務士事務所の鈴木早苗です。
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≪今日の内容≫
1.雑感 W杯の日本代表といまどきの社員
2.【人事労務のポイント】固定残業代を導入する前に!
3.ブログのご案内「労働時間のロスタイム」
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W杯、ご覧になっていますか?

 いつもは野球派と言う方も今回は楽しんで見ているのでは
ないでしょうか。
プロの選手には失礼ですが、どこか高校野球を見ているよう
な爽やかさとひたむきさが感じられます。
でもこれから戦う相手は、どこも百戦練磨のつわものぞろい。
岡田監督が出発前に言っていたように、今日はまた念を送ら
ないと。
サッカーの試合を見ていても、ふと仕事に結びつけたくなる
のが悲しい性分。
まとめ役のGK川口が、今回のチームを「マイペースだけど
純粋」と言っています。
親善試合で連敗して、監督の弱気な発言を聞いて、やっと
気持ちに火がついて、カメルーン戦の1勝を大きな自信に
して今の快進撃という日本代表。
個人主義だと言われるいまどきの若者が団結力というのも
興味深いところです。
本質は変わらないということでしょうか。

 さて、会社では、そろそろ慣れてきた新入社員。

 注意しても、本当にわかってるのか?と言いたくなるような
手ごたえのない部下も多いと聞きます。

 でも、彼らも内に秘めた想いは日本代表に負けないものが
あるのかもしれませんよ。
岡崎も本田も24歳ですから。
本田選手は、もともとフォワードではないので、監督に命じ
られたときは戸惑ったようですが、両脇を固める大久保、
松井選手との連携がしっくりいったことで、新布陣に勝機を
感じてのぞんだカメルーン戦のゴールにつながりました。

 部下に、ただ「がんばれ」とか、指示を出すだけでなく、
仕事の出来栄えに手ごたえを感じるような言葉や行動のパス
を出してあげることが大事ですよ。
「あぁ、そうか」
「やれそうだ」
と、思わせることが成長につながります。

 ついでに言うと
ホウ・レン・ソウが出来ないと嘆く上司の方がいますが、
そもそも、何を報告、相談してよいのかわかっていない
のです。
ホウ・レン・ソウができないのは
上司、先輩が声をかけてあげないからです。
ホウ・レン・ソウは、皆さんの役目なんです。

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【人事労務のポイント】 固定残業代を導入する前に!
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 4月から改正された労働基準法、これは「長時間労働を抑制

 し、労働者の健康確保や、仕事と生活の調和を図ること」を

 目的としています。

 現状は、是正勧告などを見ると未払い残業代の支払いを

 命じることが目立ってしまい、残業代を払えば、残業しても

 よいという状況です。

 でも、今回の改正は、そもそもの労働時間の削減を目指す

 ことを目的としたものです。

固定残業代を導入されている会社も多いことと思います。

例-所定労働時間 160時間 賃金 30万円
固定残業時間 30時間  

 ☆この会社の実際の固定残業代の計算は下にあります。

 固定残業代を給与の外側に付加するのでなく、
給与30万円の中に、あらかじめ含まれているという設定を
されている会社が多いようです。

ここで気をつけなければならないことがあります。

是正勧告が入って早急に対応しなければならない等の
理由で「その場しのぎ」でこの固定残業代を導入するのは
危険です。

 □ 固定残業代の根拠の残業時間数は適正でしょうか。

  原則1か月の残業時間の上限は45時間です。

  そうすると、実態は検証せず、逆算して30~40時間程度の

  設定をする事が多いようです。

  現在の賃金-(40時間分の固定残業代)=新賃金

  総支給額は変わらないですが、賃金額は下がって

  しまいます。

  固定残業時間数を30時間とするか40時間とするかは

  新賃金額に大きな違いが出てしまいます。

  賞与や退職金など、この賃金額×○か月分という設定を

  している場合、当然この金額も下がってしまいます。

  時間外労働の削減を努めつつ、一定期間の実際の時間外

  労働時間数から固定残業時間数を算出することが望ましい

  でしょう。

 □ 固定残業代は既得権でしょうか。

  社員からすると、現在の賃金の中にそもそも残業代が

  含まれていたというのは反発を招く恐れがあります。

  会社は逐次導入前に説明会を開いて合意を取らなければ

  なりません。

賃金は合理的理由なく下げると「不利益変更」となります。

では、残業時間が、実際に40時間分が20時間に減った場合

  20時間分の固定残業代を取ってしまってもよいのでしょう

  か。

  理論的には賃金ではありませんから、残業時間数の見直し

  によって、取ってしまうことは、問題はないように見えま

  す。

  でも、そもそもは賃金だったわけです。

固定残業そのものを辞めてしまうとなれば、既得権の侵害

  ともなるでしょう。

  時間数の見直しは、実態に即しての見直しであれば

  社員の同意があれば可能です。

  ただし、手当の意味とは別に、毎月固定で支給されていた

  金額が下がる、となると反発やモチベーションが下がる

  こともあり得るでしょう。

↑↑皆さんの会社は、これから先も固定残業時間は減りそう
もないから心配は無用、ですか?

  長時間労働はやむなしで、時間外労働の削減努力を放棄

  してしまうと、改正労働基準法の「時間外労働60時間超

  は時間外割増率50%以上」というのが重くのしかかって

  きます。

固定残業代を導入しても、長時間労働の削減の努力は

必要です。

□ 時間に着目(40時間分)するのでなく、手当として
一定額を固定残業代として支給できるでしょうか。

例-業務手当(固定残業代として) 5万円

 勿論できます。

 社員の明細あるいは給与辞令に、5万円は残業○時間分と

 規定しておく必要があります。

 一律5万円支給の場合、賃金が違えば、何時間分に該当する

 かが違ってきますから、それぞれに時間数を計算して明記

 しておく必要があります。

□ 実際に固定残業代を計算してみましょう。

 (上記の例より) 
30時間の残業時間は30×1.25=37.5時間分の時間に相当
します。

 30万円÷(160+37.5)=1518.98円
30時間分の残業代=1518.98円×1.25×30=56961.75
切り上げて 56,962円

 新賃金=30万円-56,962  固定残業代56,962円

 新賃金額は25万円を下回ります。

 
ここまで、簡単に固定残業代というのを付加してしまうこと

 の問題点はご理解いただけましたか?

 実残業時間数を計算するのが大変なので、固定残業代として

 支給したいという会社もありますが、「固定残業時間数を

 超えた時間については、あらたに割増賃金を支給する」と

 賃金規程に定めておくことが必要です。

固定残業代を導入しても、会社は労働時間管理をしなければ

ならないことに変わりありません。

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ブログに「労働時間のロスタイム」として
労働時間の始業、終業の定義について書いています。
初めて就業規則をこれから作成しようという方はのぞいて
みてください。
⇒http://blog.goo.ne.jp/hot-sr/ 

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鈴 木 早 苗
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