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2010.06.17【人事労務のポイント】その解雇、待った!

 

こんにちは。
鈴木社会保険労務士事務所の鈴木早苗です。

ブログに「改正育児介護休業法」について書いています。
ご興味あればそちらもご覧ください。
⇒http://blog.goo.ne.jp/hot-sr/ 
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  前回のメールでW杯前の日韓戦について書きました。
  岡田監督をしても、指揮官は難しいと書いたのですが
  先日の1勝で、岡田監督は初めてW杯に出場した日本人
  監督に初めてアウェーで勝った監督という称号が増え
  ました。
  本田選手だけでなく、
  岡田監督もなんか、持ってるんですね。きっと。
  ところで、指揮官の見せた弱気に、これではいけない、
  このままでは4年前の二の舞だと、ようやく危機感を
  つのらせて団結した、選手の姿。
  中小企業が
  1人の優秀な営業マンより組織力で大企業と伍して戦う姿
  にもどこか似ている。と言うと
  皆さんW杯を素直に楽しめませんか?
 
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≪本日の内容≫
  【人事労務のポイント】その解雇、待った!
 
 
   「上司に反抗的な社員を辞めさせたい」
   「どうにも適性がないみたいなので辞めさせたい」
  
   ここのところ立て続けにこのようなご相談を受けました。

  皆さん、最初は辞めさせたいとはおっしゃらないのですが

  ところで社長、本音は?とうかがうと

  「いずれは辞めさせたい」とおっしゃいます。

  皆さんは、この社員を解雇できると思いますか? 

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   残念ながら、これらの理由では解雇はできません。

  そんなこと、実は社長もわかっているはずなのですが、

  いざ目の前にすると、やっぱり辞めさせたい。

  で、なんとかなりませんか!となります。

  強行突破で解雇を言い渡したとして、もし裁判になった

  らどうでしょうか。

  具体的な事例を挙げて、
   ・どういうときに反抗的な態度をとったのか。
   ・どんな態度をとったのか。  
   ・適性がないとは、どこで判断したのか。

  これらを裁判官に具体的に説明して納得してもらわな
 
   ければなりません。

  裁判だけでなく、
   社員がユニオンに飛び込んだらどうでしょう。

  ある日突然、解雇撤回の団体交渉の申し入れが来たら

  どうしますか。

  関係ない団体の申し出は受けない、と答えますか?

  団体交渉は拒否することはできません。

  そうなると、時間も手間もかかりますね。

  精神的にもきついです。

  そこで、解雇が難しければ、せめてそんな人には

  仕事を任せられないということで、閑職に追いやって

  しまったりします。

  社長の目に入らないようなところに、人事異動を

  発令したりします。

  閑職では、適性があるとかないとかを測れる次元では

  ないでしょう。

  誰でもできる仕事を与えているのであれば、むしろ

  ミスもなく問題なし、ということになります。

  適性がないという証明はできないですね。
  
   会社の定例業務として人事異動を行うと、始末書も

  取らず、せいぜい口頭での注意程度では、反抗的な態度の

  証明もできなくなります。

  むしろ、落ち度もないのに、リストラするために、

  会社が強制的に窓際に追いやった、と加害者扱い

  されるかもしれません。

  そもそもの原因がますます見えなくなってしまいます。

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   では、実際にどうしたらよいのでしょうか?
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  ・本人への注意

  ・始末書の提出

  ・減給

  ・降格

 など、御社の懲戒の段階的な対応をふんで、そのあとに

 解雇とすべきです。

 裁判になった場合でも、

 上記のように段階的に行なうことが「会社が勝つための

 有力な証拠」にもなります。

 幸いにも、まだあなたの会社で解雇問題が顕在化して

 いなければ

 まずやるべきことは

 ☆ 就業規則に解雇となる理由を詳細に記載する です。

 これらが解雇の際の基準となるのです。

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  実際に解雇までに会社がやるべき手順は、
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  ○ 就業規則:解雇の理由をわかりやすく記載する。

 →理由を細かく落とし込み、解雇の基準を作る。

  ○ 人事考課:評価の結果により、何が出来ていないか
   を可視化する。

 →社員の自己評価と会社評価のかい離を解消する。
   フィードバックが重要。

  ○ 注意・指示に対する結果を詳細に記録する。

 →日常的な注意や指示に従っているかの証明。
 
   ○ 粘り強く対応する(重要!)

 →そもそも勤務態度が悪いという程度では解雇は難しいと
  されています。

 ひとつひとつの事例は些細なことでも、それが重なれば
  問題行動が多いので解雇もやむなしという判例もあります。

  
   人を解雇するということはそれだけ、大きな問題であり

  時間がかかるものだと最初に理解しておくことです。

  そのうえで、粘り強く対応する必要があります。

  いろいろな場面でこういうお話はしているのですが

  いざ自社で直面すると、早急な対応(=即解雇)を

  求めて相談にこられる社長が残念ながら多いのです。

  解雇としたい事由はすでにずいぶん前からあったのに、

  何も手を打たず、それで、今月中になんとかして
  
   ください、というケースが本当に多いです。

  正直、気持ちはわからなくないです。 でもね。

  これでは、紛争の場で、会社は勝ち目はありません。

  感情的になったら、負けです。

 「明日からもう来なくていい」は論外です。

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労働基準法では解雇は次のように決められています。

  ○ 客観的で合理的な理由が必要

  ○ 就業規則に「解雇事由」を記載すること

  これらを守らなければ、解雇できません。
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  そして最後は

 ☆ 毅然とした態度で最終の決断(=退職勧奨・解雇)を
    くだしましょう。

────── ∞ ────── ∞ ────── ∞ ───────
 
  さて、サッカーに限らず、団結力だけでは勝ち続けることは
  難しいです。
  やはり適材適所、指揮官はどんな戦術を与えて十分に力を
  発揮させられるかが勝負の分かれ目です。

 いよいよ岡田監督の真価が問われます。

 優勝候補の一角にどう挑むか。

 社長は勿論、部門のリーダー、管理職の皆さん
  土曜日の試合は必見ですよ。
 

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鈴 木 早 苗
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鈴木社会保険労務士事務所
東京都中野区沼袋2-15-11-301
phone:03-5345-9727 Fax:03-3389-2961
E-mail:sanae@suzukey-stone.com
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