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2009.12.03【人事労務のポイント】労働基準法改正

 

普段お世話になっている皆様はじめ、
名刺交換、セミナーにお越しになった方、ダウンロードして
いただいた方等にお送りしております。

こんにちは。
鈴木社会保険労務士事務所の鈴木早苗です。
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今年も1か月を切りました。
年齢とともに?年々1年が早く感じられます。
お客様のところからの帰り、横浜で地下街を歩いていると
長蛇の列が。

宝くじが当たると評判の売り場に続く長い列でした。
不況でも、いえ不況だからこその盛況でしょうか。
CM等で億万長者210人と言われると、そんなに当たるのなら
ちょっと買ってみようかしら?とついつい私などは思って
しまいます。
(人口1億2700万人、冷静に考えるとそれほど多く当たる数字
ではないのですが)

これから冬の風物詩になって久しい宝くじも売り出され、
ライトアップも始まると、少しずつ、年の瀬が迫ってきて
いることを、実感するのでしょうね。
周りの景色を愛でる余裕は持ち続けながら、今年も後もう少し
ラストスパートです。

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今日は平成22年4月から施行される「労働基準法の改正」に
ついてです。

来年は「育児・介護休業法」も施行されますが、改正内容の
メインである・短時間勤務制度の措置の義務化・所定外労働の
免除の制度化が、平成22年6月30日になりそう(労働政策審議
会雇用均等分科会の資料より)とのことなので、平成22年4月
から施行される労働基準法の改正について、まずはお伝えして
いきます。

重要な改正なので、2回に分けてお伝えする予定です。
(もしかしたら、いえたぶん3回になるかもしれません)

 ★今回の改正は大企業が対象で、中小企業は関係ないでしょ! 
と思われるかもしれませんが、全部が対象外ではありません。

 もりだくさんの内容の中から
今日は、○改正の意図とねらい
○企業規模に関係なく取り組むべき点
についてご案内します。

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今回の改正の目的は?

・長時間労働の抑制
・労働者の健康確保
・仕事と生活の調和 

以上を目的として、労働時間に係る制度について見直しを行う
ものです。
(平成20.12.12基発第1212001号)←通達です。

今回の改正には就業規則の変更だけでなく、労使協定が必要に
なります。
すなわち労使合意がポイントです。

これは、今回の改正が労働時間に係るものであることから広く
労働時間管理においても労使協議の重要性を説いているものと
理解できます。

改正のポイントは?
(1)「時間外労働の限度に関する基準」の見直し
(2)1)法定割増賃金率の引上げ
2)代替休暇制度の導入
(3)時間単位年休

中小企業が適用が猶予されるのは、
(2)の法定割増賃金率の引上げ関係です。

1か月に60時間を超える時間外労働を行う場合の割増賃金率
を50%に引き上げるというものですね。

猶予される中小企業とは?

業種    資本金の額または出資の額 または
常時使用する労働者数※

小売業   5,000万円以下
50人以下

サービス業 5,000万円以下
100人以下

卸売業   1億円以下
100人以下

その他   3億円以下
300人以下

※常時使用する労働者とは
○パート・アルバイトでも臨時的に雇い入れられた場合で
なければ常時使用する労働者数に算入
○人数は事業場単位ではなく企業単位です。
○出向者については、労働契約関係がある労使間に算入

在籍出向-出向元・先、双方の労働者数に算入
移籍出向-出向先のみの労働者数に算入
派遣労働者は、労働契約は派遣元との間にあるので派遣元
の労働者に算入

なお、資本金や出資金の概念がない、例えば医療法人などは
労働者数のみで判断します。

さて、皆さんの会社は中小企業でしょうか、大企業でしょうか?

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■ 企業規模に関係なく関係する改正点
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(1)「時間外労働の限度に関する基準」の見直し

【現行】
長時間にわたる時間外労働の抑制を図るために
厚生労働大臣が定めている「時間外労働の限度に
関する基準(平成10年労働省告示第154号)」に
おいては、臨時的に限度時間を超えて時間外労働を
行わざるを得ない特別の事情が生じた場合に限り、
特別条項付き36協定を締結することで、限度時間を
超えて時間外労働を行うことができる

とされています。

36協定とは

 1-1日
2-1日を超え3か月以内の期間
3-1年間以上の期間
それぞれについて延長することができる時間を労使で協定
しなければなりません。
このうち2、3については延長時間について一定の「限度時間」が
定められています。

例 2- 1か月の場合の限度時間 45時間
3- 1年間の限度時間   360時間

【改正】
特別条項付き36協定を結ぶ際は

1.限度時間を超えて働かせる一定の期間
(1日を超え3か月以内の期間、1年間)ごとに割増賃金率
を定めること

2.1の率を法定割増賃金率(2割5分以上)を超える率とする
よう努めること

3.そもそも延長することができる時間数を短くするよう努める
こと

★上記の1について

企業の規模に関係なく、特別条項付き36協定を結ぶ際は割増
賃金率を定める必要があります。

 つまり、36協定での限度時間を1か月45時間と定めた
ものを特別条項で45時間を超えて60時間までとした場合

 この45時間~60時間の間の時間についての割増賃金率を
別途定めて、記載する必要があるということです。

 今回の改正ではその間の割増賃金率を2割5分以上を超える
率とするよう努めることとしています。

努力義務ですから、割増賃金率は必ずしも2割5分を超える
必要はありません。

■企業規模に関係なく記載する必要がある!ということです。

では、特別条項付き36協定を締結する際には、
4月の時点ですべての会社は
「時間外労働の限度に関する基準」の改正を
踏まえた書き方に変更しなければならないので
しょうか。

今回の「時間外労働の限度に関する基準」の改正は、平成
22年4月1日以降に協定を締結または更新した場合に
適用されます。

よって、3月31日以前に締結する場合には適用されません。

3月~1年間の労使協定を毎年締結している会社については
改正に添った記載方法をするのは「1年後」となります。

労働基準法の改正を1年ずらす方法がある、と
言われているのは、このことを指しています。

 ■労使協定を分けて記載するだけでなく、就業規則
(あるいは賃金規程)の割増賃金の条文に時間外労働の
割増賃金率を時間外労働45時間以下、45時間超~60
時間以下、60時間超
に分けて記載しておく必要があります。

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ややこしい内容を文字だけでお伝えしました。ご理解いただく
ための参考資料として以下のページをご案内します。

 厚生労働省のリーフレット詳細版
http://www.mhlw.go.jp/za/0730/d27/d27-01.pdf
改正労働基準法に係る質疑応答
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1k.pdf

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次回は、企業規模に関係なく適用される改正のポイント
(3)時間単位年休です。

こちらも労使協定、就業規則に記載する必要があります。

ここまで読んでいただき、就業規則を変更しなければ、と
気づかれた方

そうなんです。

そして、改正点だけを変更するのではなく、これを全体を見直す
チャンスととらえて、全体を検証してくださいね。

大企業に分類される企業の方

ご承知のとおり、そもそもが長時間労働抑制の改正ですから、
労働時間管理と業務の効率化に今以上に取り組むことが求め
られます。

来年4月の改正をスムーズに迎えるために、今日の情報が
少しでもお役にたてば幸いです。

労務顧問、就業規則作成のご相談は
http://www.suzukey-stone.com

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鈴 木 早 苗
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鈴木社会保険労務士事務所
東京都中野区沼袋2-15-11-301
phone:03-5345-9727 Fax:03-3389-2961
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