トップが変われば組織は変わるのか

第150号

昨日のサッカー男子日本代表の試合では、
いわゆる名前の通った選手は招集されず、
ホントに海外で活躍している選手と
Jリーグでホントに活躍している選手が
集められました。

ŽŽ

サッカー経験者ではないので印象でしかないですが、
陣形を整えてシュートというより、がむしゃらに
前へ前へと突進するように見えました。

監督が変わるごとにチームは変わるものだと思っていました。
でも、ここ10年、そんなに変わった印象はありませんでした。

個>チーム だったからでしょう。

たとえば、本田選手はFWでもMFでもピッチにいれば
ポジションが違っても、やる仕事、役割は同じだった
ように思います。

それが、本田選手が代表を去り、
キャプテンの長谷部選手が去り、
チームが変わるべくして変わる
タイミングが今だったのかもしれません。

選手の世代交代があったから
今までとは違う日本代表を
私たちは見ることになったのでしょうか。

そこにはまさに、チームビルディングの真髄
個×組織力×関係性 がありました。

 

森保監督の試合後の会見の発言から拾うと

選手たちはトレーニングでやったことを、それぞれにコミュニケーションを取って、チームとして発揮してくれたと思う

選手それぞれが持っている特徴をチームの戦い方の中で出してほしいということで、選手は積極的にプレーしてくれたと思うし、それぞれが持っている特徴を発揮してくれたと思っている

勝利すること、そのためにチームの力をどうやったら最大限に出せるかということは常に考えながらこれまでもやってきたつもりだし、これからもやっていきたい

これまでの歴代の監督、ハリルやザッケローニも、
『個の力』 『縦に早いサッカー』と伝えてきたはずなのですが、
結果を見れば、伝わっていなかったということになります。

”監督を変えるだけではチームは変わりません”

森保監督は、広島の監督時代の
3-4-2-1という陣形ではなく、
4-4-2を初戦に選びました。

監督のお披露目の場でもあったのですから、
挨拶代わりに一番好きな陣形をやりたいもの
だと思うのですが。

自分が得意な型をすてて

柔軟に勝つためには
選手の個々の力を発揮するには

そう考えた結果、4-4-2の陣形を選択しました。
非常に理にかなった選択をする監督です。

だからこそ、

対応力を選手たちに持ってほしいという部分、柔軟な考え方を持ってほしい、臨機応変にやってほしいということも含めて、今日の形にした。

と言う監督の意をくんで、選手も期待に応えていました。

トップが変われば、部下は変わるのです。
わかるように伝えれば、伝わります。

部下が変わって、それを見てトップも気づいて
変わることもありますが、どちらが効果が出るのが
早いか、というと、前者です。

私はサッカーの戦術の良し悪しはわかりませんが

広島の監督時代に慣れ親しんだ3-4-2-1
という陣形は、習得するのに時間がかかるようです。

よって、集まる期間が短い代表には、
まずはなじみのある4-4-2を選択しました。

それによって、慣れない3-4-2-1から解放して、
選手のストレスをなくす。

監督にとっても、
全体練習では3-4-2-1をやりながら、
試合で4-4-2でいくことを決断するのは
トライだったといいます。

いずれも上でも取り上げたように
” 勝利すること ”

そのために

” チームの力をどうやったら最大限に出せるか ”

というところが起点です。

森保監督は、

4-4-2とか、3-4-2-1の陣形は、システムとして見られると思うがサッカーをやる上での原理原則は攻撃も守備も変わらないと思う

とも言っています。


やり方よりも

どうありたいのか
どうなりたいのか

ここを見失ってはブレてしまいます。

 

私は、仕事柄、制度や規程を作ります。
これもシステム(仕組み)です。
作った、書いたから、よくなるわけではありません。

会社の原理原則は何なのか?

だから、最初に
貴社のビジョンは何ですか?
とおたずねします。

経営者が変わることを恐れず、ビジョンを社員に示し続ければ、
組織は変わります。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

メルマガ申し込み
 

関連記事

コメントは利用できません。